申告メモ

所得税の計算で、何を動かすとどこが変わるか

給与や控除の金額を一つずつ変え、所得、課税所得、所得税等、住民税の概算にどう影響するかを確認できます。複数の項目を組み合わせた比較もできます。

金額を変えて、計算結果を比べられます。

操作欄を準備しています。表示されない場合は、この下の表と解説をご覧ください。

表示する金額は、このサイトの計算条件に基づく簡易試算です。申告要否、所得区分、控除の適用可否、実際の税額、課税方式の選択を確定するものではありません。

項目と計算の説明

入力した金額を、計算のどこで使うか

申告メモの各入力欄と概算結果の読み方をまとめています。税務判断や申告書作成の代替ではありません。申告要否、所得区分、控除の適用可否、申告書に記載する最終金額は、国税庁の確定申告書等作成コーナーで確認し、必要に応じて税理士などの専門家へ相談してください。

このページでは、令和8年分(2026年分)と令和7年分(2025年分)の違いを説明しています。制度内容は時点の国税庁の公式情報に基づきます。

年分による主な違い

令和8年分と令和7年分で、控除額が変わります

計算ページで選んだ年分に応じて、給与所得控除の最低保障額と基礎控除が変わります。所得税率など、ここに記載していない部分は共通です。

表は横にスクロールして確認できます。

年分ごとの主な控除額
年分給与所得控除の最低保障額基礎控除(合計所得2,350万円以下)取扱い
令和8年分(2026年分) 74万円 489万円以下:104万円
489万円超655万円以下:67万円
655万円超:62万円
2026年12月1日施行の改正後の年税額を概算。11月30日以前の準確定申告などは公式案内で確認。
令和7年分(2025年分) 65万円 132万円以下:95万円
132万円超336万円以下:88万円
336万円超489万円以下:68万円
489万円超655万円以下:63万円
655万円超:58万円
過去分の確定申告・還付申告を整理する場合に選択。

国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」

入力項目

源泉徴収票

給与所得の源泉徴収票にある欄名を基準にしています。源泉徴収票が2枚以上ある場合は、2枚目以降の支払金額と源泉徴収税額を合計して入力します。

表は横にスクロールして確認できます。

源泉徴収票の入力項目と計算での使い方
入力欄 何の金額か このツールでの使い方 注意
支払金額 源泉徴収票の「支払金額」。給与収入の総額です。 2枚目以降の支払金額と合算し、給与収入合計にします。給与所得、住民税、ふるさと納税上限の簡易計算に使います。 給与収入660万円未満は法定表による最終確認が必要です。
給与所得控除後の金額 源泉徴収票に印字された、給与収入から給与所得控除等を差し引いた後の金額です。 源泉徴収票が1枚でこの欄が入力されている場合、給与所得として優先します。 2枚以上の給与がある場合は、支払金額の合計から概算するため、この欄は優先しません。
所得控除の額の合計額 年末調整済みの所得控除の合計額です。 入力がある場合、所得税側の所得控除の下書きとして基礎控除等より優先します。医療費控除と寄附金控除は別に追加します。 住民税側の控除額は所得税と異なるため、住民税は概算です。
源泉徴収税額 主たる給与の源泉徴収票にある「源泉徴収税額」です。 所得税等の概算から差し引き、納付・還付の概算に反映します。 実際の精算額は公式作成コーナーで再計算してください。
社会保険料等の金額 源泉徴収票の社会保険料等の欄です。 「所得控除の額の合計額」が空欄の場合、所得控除の補助計算に加えます。 年末調整済みの合計額が分かる場合は、合計額の欄を優先します。
生命保険料の控除額 源泉徴収票の生命保険料控除額です。 「所得控除の額の合計額」が空欄の場合、所得控除の補助計算に加えます。 控除証明書の種類別判定はこの簡易計算では行いません。
地震保険料の控除額 源泉徴収票の地震保険料控除額です。 「所得控除の額の合計額」が空欄の場合、所得控除の補助計算に加えます。 旧長期損害保険料を含む細かい判定は公式作成コーナーで確認してください。
2枚目以降の支払金額合計 副業先、退職した勤務先など、主たる給与以外の給与収入です。 主たる給与の支払金額に合算し、給与所得控除と給与所得の簡易計算に使います。申告要否は判定しません。 2か所以上給与の20万円判定にも関係します。
2枚目以降の源泉徴収税額合計 主たる給与以外の源泉徴収税額の合計です。 主たる給与の源泉徴収税額と合算し、納付・還付の概算に反映します。 源泉徴収票ごとの金額は公式作成コーナーへ正確に転記してください。

入力項目

副収入・その他の所得

収入と必要経費を分けて入力します。収入より経費が大きい場合、このWeb版では一時所得を除き他の所得と相殺せず0円として扱います。

表は横にスクロールして確認できます。

副収入・その他の所得の入力項目と計算での使い方
入力欄 何の金額か このツールでの使い方 注意
副業・原稿料などの収入 雑所得候補の総収入金額です。 雑所得候補 = 収入 - 必要経費。0円未満は0円として扱います。 業務実態により事業所得などになる場合があります。
雑所得の必要経費 雑所得候補の収入を得るために直接かかった費用です。 雑所得候補の収入から差し引きます。 必要経費性や家事按分は公式情報で確認してください。
一時的な収入 保険の満期金、懸賞金など、一時所得候補の収入です。 一時所得候補の収入に入り、直接支出額と特別控除最高50万円を差し引いた後の2分の1を総合課税側に入れます。 一時所得か別の所得かの判定は個別確認が必要です。
一時所得に直接かかった金額 一時所得の収入を得るために直接支出した金額です。 一時所得候補の収入から差し引きます。 生活費や間接費を含められるとは限りません。
事業として続けている収入 事業所得候補の総収入金額です。 事業所得候補 = 収入 - 必要経費。0円未満は0円として扱います。 青色申告、収支内訳書、減価償却、家事按分は扱いません。
事業所得の必要経費 事業収入を得るための売上原価、販売費、管理費などの候補です。 事業所得候補の収入から差し引きます。 帳簿や決算書ベースで公式作成コーナーへ入力してください。
不動産収入 土地や建物などの貸付けによる収入候補です。 不動産所得候補 = 収入 - 必要経費。0円未満は0円として扱います。 不動産譲渡や事業的規模の判定は含みません。
不動産所得の必要経費 不動産貸付収入に対応する必要経費候補です。 不動産収入から差し引きます。 減価償却や借入金利子などの扱いは公式作成コーナーで確認してください。
副収入等の源泉徴収税額 原稿料や講演料などで源泉徴収された所得税等です。 給与の源泉徴収税額と合わせ、納付・還付の概算で差し引きます。 支払調書や入金明細で確認してください。

入力項目

投資・公営競技

課税方式の比較をするための代表的な入力です。住民税5%、NISA、損失繰越、取得費、口座単位の精密計算は含めていません。

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投資・公営競技の入力項目と計算での使い方
入力欄 何の金額か このツールでの使い方 注意
上場株式等の配当等 上場株式等に係る配当等の金額です。 「上場株式等を申告に含めない」「配当等を総合課税」「配当等を申告分離課税」の比較に使います。総合課税の試算では、配当控除を一律10%として概算します。 投資信託、国外配当、大口株主、課税所得1,000万円超の詳細は含みません。
株式等の譲渡益 上場株式等の売却益などの候補です。 申告分離課税の対象額として、所得税等を15.315%で概算します。 取得費、特定口座、譲渡損失、繰越控除は含みません。
証券口座等の源泉徴収税額 上場株式等について源泉徴収された所得税・復興特別所得税分です。 入力がある場合はその値を優先します。空欄の場合は配当等と譲渡益の合計に15.315%をかけて概算します。 住民税5%分はこの入力欄では扱いません。
FXの利益 FXの差金決済等による年間利益額です。 先物取引に係る雑所得等の候補として、申告分離課税の所得税等を15.315%で概算します。 損失、損益通算、繰越控除、対象取引かどうかの判定は含みません。
先物・オプション取引の利益 一定の先物取引やオプション取引などの利益額です。 FXの利益と合算し、申告分離課税の所得税等を15.315%で概算します。 対象取引の範囲、損失繰越、明細書作成は公式確認が必要です。
競馬・公営競技の払戻金 競馬、競輪、オートレース、ボートレースなどの払戻金候補です。 通常は一時所得候補として一時所得計算へ入れます。 購入態様により雑所得になる場合があります。
的中分の購入額など 払戻金を得るために直接かかった購入額候補です。 一時所得または雑所得候補の収入から差し引きます。 外れ投票券の扱いは購入態様により変わります。
継続的な購入として雑所得候補で扱う 競馬・公営競技の払戻金を一時所得ではなく雑所得候補として扱うためのチェックです。 チェック時は払戻金 - 購入額を雑所得候補として総合課税側に入れます。未チェック時は一時所得候補です。 所得区分の最終判断は公式情報で確認してください。

入力項目

控除・納税

控除や納税済み額を概算へ反映する欄です。控除の適用要件や証明書の有無は、必ず公式情報で確認してください。

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控除・納税の入力項目と計算での使い方
入力欄 何の金額か このツールでの使い方 注意
予定納税額 税務署から通知された予定納税額など、すでに納めた所得税等です。 納付・還付の概算で所得税等の概算から差し引きます。 予定納税の対象か、実際に納める金額までは判定しません。
支払った医療費 1月1日から12月31日までに実際に支払った医療費の合計候補です。 保険金などで戻った金額を差し引いた後、10万円または総所得金額等の5%を超える部分を医療費控除候補にします。上限は200万円です。 医療費控除の明細書や医療費通知で確認してください。
保険金などで戻ってきた金額 医療保険、高額療養費、給付金など、医療費を補てんする金額です。 支払った医療費から差し引きます。 原則として補てん対象の医療費から差し引くため、精密には公式作成コーナーで確認してください。
ふるさと納税以外の寄附金 特定寄附金候補のうち、ふるさと納税以外の寄附金です。 ふるさと納税額と合算し、総所得金額等の40%を上限に、2,000円を差し引いて寄附金控除候補にします。 税額控除を選べる寄附や対象外寄附は公式作成コーナーで確認してください。
ふるさと納税額 自治体に対するふるさと納税の寄附額です。 寄附金控除候補に加え、所得税分、住民税基本分、住民税特例分、自己負担目安、上限目安を概算します。 「ワンストップ特例を申請済み」のチェック有無で、控除見込みの合計額は変わりません。手続上の取扱いは公式画面で確認します。
住民税所得割額 住民税決定通知書などで確認できる所得割額です。 入力がある場合、ふるさと納税の住民税特例分20%上限の計算で、ツールの概算所得割額より優先します。 均等割や森林環境税ではなく、所得割額を入力してください。
ワンストップ特例を申請済みの寄附がある ふるさと納税ワンストップ特例の申請を出した寄附がある場合の確認です。 計算額自体は変えず、確定申告時の入力漏れ注意を確認メモに表示します。 確定申告をするとワンストップ特例の申請は無効になります。

結果項目

概算結果の計算の流れ

画面に出る主な結果項目の式です。端数処理や所得区分の判断は簡略化しています。

給与収入合計

支払金額 + 2枚目以降の支払金額合計

給与所得

源泉徴収票1枚で「給与所得控除後の金額」が入力されていればその金額を優先します。そうでなければ、給与収入合計から給与所得控除を差し引きます。

給与所得控除

選択した年分の給与所得控除表をもとに概算します。最低保障額は令和8年分74万円、令和7年分65万円です。給与収入660万円未満は法定表確認が必要なため、画面では注意を出します。

副収入等所得

雑所得候補 + 事業所得候補 + 不動産所得候補 + 競馬等の雑所得候補 + 一時所得の課税対象額

一時所得の内訳

一時所得候補 = max(0, 収入 - 直接支出 - 特別控除)、特別控除は最高50万円です。総所得金額に入れる額はその2分の1です。

総合課税側の所得

給与所得 + 副収入等所得。上場株式等やFX等の申告分離課税候補は、比較欄で別に扱います。

所得控除の見込み

源泉徴収票の「所得控除の額の合計額」があれば優先します。空欄なら、基礎控除、社会保険料等、生命保険料控除、地震保険料控除を足します。医療費控除と寄附金控除は別に加えます。

医療費控除候補

max(0, min(200万円, 支払医療費 - 補てん額 - min(10万円, 総所得金額等の5%)))

寄附金控除候補

max(0, min(寄附金合計, 総所得金額等の40%) - 2,000円)

課税所得

総合課税側の所得 - 所得控除見込み - 医療費控除候補 - 寄附金控除候補。1,000円未満を切り捨てます。

所得税等の目安

課税所得に所得税の速算表を当て、復興特別所得税2.1%を加えます。上場株式等やFX等を入力した場合、画面上部の所得税等と納付・還付には「上場株式等を申告に含めない」場合の金額を表示します。3方式は計算ページの比較欄で確認できます。

納付・還付の概算

所得税等の目安 - 給与源泉徴収税額 - 副収入等の源泉徴収税額 - 予定納税額 - 証券口座等の源泉徴収税額。正の値なら納付目安、負の値なら還付目安です。

課税方式の比較

上場株式等は「上場株式等を申告に含めない」「配当等を総合課税」「配当等を申告分離課税」の3方式を比較します。FX・先物・オプションは申告分離課税候補として、所得税等を15.315%で概算します。

翌年度住民税(ふるさと控除前・控除後)

控除前は住民税課税所得 × 10% + 5,000円で標準的に概算します。控除後は、そこからふるさと納税の住民税基本分・特例分を差し引いて表示します。

予定納税の参考額

所得税等概算 + FX等の申告分離税額 - 給与源泉徴収税額 - 副収入等源泉徴収税額を参考額として表示します。予定納税の対象か、実際に納める金額は判定しません。

ふるさと納税の上限目安

住民税所得割額の20%を特例分の上限とし、所得税率と住民税基本分10%を踏まえて、自己負担2,000円目安に近い寄附上限を逆算します。

ふるさと納税の控除見込み

所得税分 + 住民税基本分 + 住民税特例分。所得税分と住民税分は反映時期が違います。

ふるさと納税の自己負担目安

入力したふるさと納税額から、所得税分と住民税分の控除見込みを差し引いた金額です。制度の適用可否や実際の最終額は判定しません。

参考にした公式情報

計算の根拠となる公式情報

このページの説明と概算には、以下の公式情報を使用しています。